南相馬市・被災地視察…!

2014.10.9
自民党常陸太田支部の視察研修で、福島県南相馬市を訪れました。
南相馬市は、東日本大震災の際に、地震と津波、更には福島第一原発の放射能汚染と3重の被害にあった地域で、先月15日に20km圏内の帰還困難区域内を通る国道6号線(富岡、大熊、双葉の3町にまたがる約14km区間)が、実に3年半ぶりに一般車両のみ(歩行者と二輪車は不可)ではあるものの、通行可能となり、物流や経済の復興加速に期待が高まっている地域です。
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区域内は駐停車禁止で、交差点にはバリケードや警察官が配置され、許可を得た者以外は脇道に入ることはできなくなっています。
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通行途中、福島第一原発も視野に入り、大型クレーンが作業をしているような様子が伺えました。
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街道沿いの店舗等もバリケードで封鎖され、店内に目を向けると、避難当時のままの姿が伺い知ることができます。
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民家の玄関先も防犯の観点から、全てバリケードで封鎖されていました。
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3年半にわたり、人が入らなくなってしまった街は、店先にも雑草が生い茂るなど、荒れ果てた状況でした。
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所々には、作業員らしき人が、街角で放射能防護服に着替えている姿や
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汚染された雑草の除草作業に従事している人の姿を目にすることができました。
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国道6号を北上し南相馬市に入ると、海に近い平地では津波被害の形跡が今もなお残っているなど、被害の大きさを物語っていました。
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震災直後は、国道6号線沿いにあった真野小学校(海から約2km地点)のグランドにまで、漁船が流されてきた(上写真)ということでした。
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南相馬市では現在、震災前の約60%ぐらいの人しか街に戻ってきていないということで、小高区の商店街も公共施設や銀行くらいしか営業を再開しておらず、人影は全く見られない閑散とした状況でした。
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また、市内のあちこちで除去した汚染物を密封した袋が無数にわたり置かれており、今後の処理に大きな課題を抱えているようであります。
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沿岸地域では、防波堤の建設が進められており、出力200万kwの大規模な原町火力発電所も、震災で大きな被害を受けたものの、迅速な復旧作業により、運転を再開しているということでした。
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今回の視察では南相馬観光協会を介して、ボランティアガイドの方(松本富男さん)が、市内の被災地や観光地の案内役を務めていただいたお陰で、大変中身の濃い視察を実施することができました。
海岸線3kmにわたり3万本あった防風林としての松並木も津波で全て流されてしまったそうですが、1本だけ残ったという「奇跡の一本松」の前で、早期復興を願うとともに、お礼の気持ちも込めて記念写真を撮らせていただきました。
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震災から3年半が経過したものの、まだまだ先の見えない放射能による汚染地域。津波被害の跡地などは一帯が草原化しており、セイタカアワダチソウが繁殖するなど、除草や除染に莫大の時間がかかっている現状を垣間見ることができました。
東海第二原発から5~20km圏内に位置する常陸太田市民としても、改めて原発事故の恐ろしさや、原子力に依存しない新たなエネルーギー政策の必要性について考えさせられた貴重な機会となりました。

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