今回の視察の目玉でもある、NPO法人グリーンバレーを訪問し、理事長の大南信也氏より、グリーンバレーの目指す方向性や、ものの考え方についてレクチャーをいただきました。

働き手や企業家を逆指名することで、街の再生を図るといったワーク・イン・レジデンスや、芸術・文化による地域再生では、人の仕組みがものを生みだすのであって、そこに何があるかではなく、どんな人が集まるのかが重要である。

そして常識や既成概念にとらわれることなく、創造的過疎による地域再生が大切であると説いていただきました。

ほぼ毎日のように視察の受け入れをしているという、その言葉からは、リーダーとしての強い想いとぶれない信念を感じ、好感の持てる貴重なお話でありました。


また、NPOスタッフの案内により、実際に古民家を改修した「えんがわオフィス」や、蔵をオシャレに改修した事務所、元縫製工場を共同オフィスとして改修し、新たな価値の創造を目指す「コンプレックス」などの建物を見学してまわりました。

更にタイミング良く、2013神山アーティスト・イン・レジデンス展覧会の会期中（10/27～11/4）ということで、実行委員長さんの案内で、劇場寄井座を会場とした、ドイツ人のススケン・ローゼンタール氏の作品、同じくオランダ人のニック・クリステンセン氏の作品、名西酒造酒蔵を会場とした、日本人（オランダ在住）の阿部さやか氏の作品、廃校の下分小学校を会場にした、「遠

足プロジェクト」（震災で全国から東北に贈られたランドセルのうち使用されなかったランドセルを活用したアート作品）の展示などを、観てまわりました。

人口6,150人と小さな町にも関わらず、各展示会場には地元ボランティアの実行委員の皆さんが交代で会場当番を行っているなど、よそ者の受け入れ態勢ができている証であるなと感じた1日でありました。